化学教科書 1A面白ネタ①

入試で理科が必要ない生徒用の理科教科書は、バリバリの受験用教科書より、
「なぜ化学を学ぶと面白いのか」についての、工夫が随所にある。
中学理科を教える時のネタとして、ストックしていた「ネタ帳」データが出てきた。
作ったのは、数年前。

教科書を読みながら、自分が感じた疑問なんかも、生徒に投げかけようと
結構細かめにメモをしてあるので、面白い!


*醤油の化学
黒く汚れた10円玉+醤油で綺麗に 醤油に含まれる乳酸
が表面のさびを溶かした
100ml中食塩17g 糖分3.5 酸0.8 アルコール2.2
醤油のアルコールはカビを防ぐため
醤油は混合物の説明に最適

*純物質のレアさ
純物質は定義だけでなく、物質として、身の回りに少ないことを伝える。

*空気ウエイト
大騒ぎしている二酸化炭素の濃度は、数値だけだと0.03→0.04の微増
空気:窒素78.1% 酸素20.9% アルゴン0.9% 二酸化炭素0.04%

*分解への挑戦
化学では混合物から「分ける」という操作が大変重要
物質の性質の違いを利用して「分ける」工夫が太古からいろいろ工夫される。

抽出:混合物に溶媒を加えて目的とする成分だけをとりだす操作
コーヒーは抽出+ろ過
ペーパークロマトグラフィ
吸着:固体の表面に物質が吸いつけられること
応用例 黒砂糖の着色成分を取り除くのは活性炭の吸着

オゾン:酸素に強い紫外線 または空気中で放電で発生

*花火の疑問
花火は昔からある、
花火の赤はストロンチウム
青緑の銅、ナトリウムの黄色は、身近に存在するが、純物質としての
ストロンチウムはどういった形で存在したのか。

*化学式と中学ではひとくくりにするけど・・・

イオン結晶は組成式
水などは分子式
分子式組成式イオン式など、元素記号で物質を表したものを「化学式」

*いろいろな物質があるなか、なぜ、炭素12が原子質量の基準になったのか

*凝固点
He-269℃ 窒素ー196℃ アルゴンー186℃ 酸素ー183℃

*燃えるガス
液化石油ガスLPG 都市ガス設備のない地域のガスボンベ

*水ダイエット?
人は一日に2.5lの水を摂取する必要がある

*溶ける
水に溶けても電離しない:非電解質

泥水や、牛乳は、透明ではないが、どこも、一様な濃さの混合物ということで
溶液ともみなせる:コロイド溶液またはゾル
光の通路が輝いて見える:チンダル現象
ゾル流動性を失うとゲル

*体内の酸、アルカリ
胃液 pH2 尿6 血液7 涙、膵液8
醤油5 ソース4 酢2

*消化とは、細かくする事。どれぐらい細かくなっているか
デンプン分子
(英語:スターチ 化学ではアミロースまたはアミロペクチン)はブドウ糖グルコース)が
200~1000個つながって螺旋構造をしている

アミロペクチン枝分かれした鎖状 もち米デンプン

唾液のアミラーゼで麦芽糖(ブトウ糖2つ) マルターゼでブトウ糖

ブドウ糖、果糖(フルクトース)は最小単位の糖 単糖
みずあめ(麦芽糖)ショ糖(砂糖)は2糖類

たんぱく質は、アミノ酸を基本として、数百~数千結合
ビウレット反応 キサントプロテイン反応

*精製の身近な例
サラダ油とてんぷら油
は精製度の違いで、調理せず、そのまま食べるのに適したのがサラダ油