今日も地面に落ちていた何かを拾って泥をはたき、
僕だけの宝箱にしまいこむ
撮るネタないなぁ
意味ないよな
じゃあ、何ならいいのか
いい写真とはなにか？
なんで撮るんだろう
娯楽の価値を高く評価しすぎ
大きな楽しみもない代わりに大きな苦しみもない
貧しくてよかったこともあるんだな
これも僕のもてる幸せだ
テレビはもちろん、
作業用のBGMすら、煩わしく感じられてオフにしてしまった
なんの音もしない静寂の中ですごす
不快な経験こそ人生を輝かせる
以前理解できなかった感情を理解できるぐらいに
人間味が増した
決して楽しくはなかった経験が積み重なって
真実の何たるかを知りうるようになった
その瞬間はなくなればいいのにと思っていた
感情や様々な出来事が今の人生を生き生きとさせている
あらゆる逆境を乗り越えて、末長らく幸せに暮らしましたとさ
なんていうストーリーにはもう感動できない
もはやファンタジーとしか感じられない
妥協した人生もまた、居心地がいい
与えられた枠に自分を合わせる柔軟さが必要
居場所とはそうやって妥協しながら作り上げていくもの
