非観光地 無人のため池~気分はスナフキン 後編

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人工の音が全くしない完全な自然というのは、
普段それに慣れていない人間にとっては、
無性に「そわそわ感」がわいてきます。

なにか、嫌な予感・・・がするんですよね。
実家からは、徒歩でせいぜい20~30分程度なので、そこまで
遠くはないのですが、それでも、ここから、
大声で叫んだとしても、絶対に、付近の民家には声が届きません。

「水泳の達人が、腕自慢!といってこの沼で
泳いで、浮かんでこなくなったった。
絶対に、泳いだらあかん。」

僕が少年時代に、なくなった祖母に聴かされた恐怖談を
このタイミングで思い出します。

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それでも、好奇心が勝利して、
少しずつ奥地へザクザクと。

途中、日陰の多いところは、砂地が完全に乾ききっておらず、
あっ!っと思ったら、ニュルリと、かなり深く足を取られます。

足跡は、僕のものしか有りません。
だれも、こんなところに来ないんだろうな・・・

あかんな、ここらが潮時か・・・

そう思った矢先、誰もいないはずの茂みのおくから、

バサバサっ!!

っと・・・・少なくとも、鳥や、昆虫程度の小動物の音では有りません。


しまった!!ま さ か ・・・・
野生のいのししか?!

途中、「イノシシ注意」
のたて看板は見ていました・・・

完全に立ち尽くします。心臓が明らかに異様な動きに。

しーーーーんとなって、
茂みから、二回目の音は聞こえません。
ただ、茂みの中は、全く目視できず、
何が原因か分かりません。

しかも不幸な事に、
その物音は、僕が沼のほとりを歩いてきた方向から鳴ったため、
その場から逃げるには、その物音の前をもう一度走り抜けるか、
沼の奥地方向に行く必要が有り
それは、もっと危険な予感が・・・・


完全につんだ!!!


スマホも武器も無い。
目の前は沼。後ろはがけにつながる原生林
民家は遠く、ここで噛み付かれても、
誰も助けを呼べない。


リアル時間にして、おそらく30秒ほど、固まった後、
二度目の音がしない事から、
元の方向に、逃げる事を決断します。

そろ~~っと、一歩ずつ、半泣きで、物音の付近を通り過ぎた後は、
後ろを振り向かずに一目散に逃げました。

ゆっくり歩いていたら、そこまで沈まなかったぬかるみが、
走り出したキックだと強烈に食い込み、
かといって、乾いたところは、物音があった茂みのそばです。


アディダスのトレイルラン用シューズでよかった!

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しかし、こういうところでの危機管理が甘かったと思う反面、
昔の人なんて、こういうニアミスはしょっちゅうあっただったろうに、
どう対処してたんだろうなと。

そういや、この手の山に入るときは、
じいちゃんは、絶対に、「鎌」を持ってたな。
これって、いざとなったら、闘うって事ですよね。

このことを父親に話すと、
あっけらかんと、「マムシとか、イノシシでるで、この辺は!」と。
バイクは乗ったら絶対ダメというくせに、
この単独行動は、そんなにとがめないねんなw

おそらく、自身が少年~青年期をリアルに
過ごした山なので、まぁ、生き残れるやろう的なノリなんでしょうね。

この夏一番の、強烈なインパクトがある体験でした。
秘境の写真、もっと撮りたかった!

ちょっと、次は対処方法を考えなきゃ。
獣はともかく、前歴があるだけに、スズメバチとかに襲われてもイヤですしねw