金属膨張試験器という、
地味~な実験器具がある。
小学校4年の理科で、一瞬だけ登場する
マイナーな実験器具だけど、これを使うとなかなか楽しい実験が出来る。
教科書どおりの熱膨張実験をした後、お楽しみ実験開始である。
加熱した、鉄球を、順番に水にジューとつけると、
何回目かに、とても不思議な事が起きる!
と予告した上で、
班に分けて順番に加熱→水につける
を繰り返す。
そして、とうとう、その時が来ると、
生徒みんなから興奮の歓声があがる!
どんな現象が起きるかご存知でしょうか?
実験結果:
沸騰直前の水を入れたビーカーに、
赤熱するまで加熱した鉄球を入れると、
凄い勢いで沸騰が始まると思いきや、
透明の、半径5mm程度の透明の膜が鉄球をまん丸に
くるんで、音すらしない状態が、数十秒続く
奇妙な現象が起きる。
しばらく、その現象を観察していると、
その透明な膜が突然消え、爆音とともに
ビーカー全体の水が突沸をはじめるという、
二度も三度も楽しい実験。
加熱が十分でない又は、水温が上がっていない時は、
鉄球から、じわじわ泡が出て滑らかに沸騰するだけ。
理屈は難しいけど、
とりあえず小学校4年には、水蒸気のガードと伝えている。
大切なのは、ネーミング。
ジュニアチャンピオンコースや、ドラゴンブックスなどの
「ジャリ本」
の面白さなんかが特に際立っているんだけど、
いかに、インパクトのあるワードを引っ張ってくるかで勝負が決まる
事が理科では特に多い。
私は、とりあえず、この現象を
生徒達と、「透明バリヤー」
となずけて楽しんだ。