万引き家族 人生観のリトマス試験紙的怪作

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お肉屋さんのコロッケってうまいですよね。

中高時代、おやつ代わりに、週に一回は絶対に

買い食いしてたなぁ。

 

「コロッケたべる?」ってリリーフランキーの銘台詞が有名な、

万引き家族をなんの前知識も前評判も知らない状態で、軽い気持ちで視聴。

 

 

 

これ、無茶苦茶重い深い映画じゃないですか!

ノーガードだったので、ドキモ抜かれて、

強い余韻で、昼からの仕事が滞るわw

 

アマゾンレビューを見ると、見事に☆1と☆5に別れていますね。

ちなみに、国内外含め、かなりの賞を取り捲っている作品です。

 

☆1をつけた人達のコメントって、自分の解らない感覚が

権威ある団体から高評価受けている事に、苛立ちと嫉妬を感じているようです。

汚らわしい!ばかばかしい!!と。

 

僕はもちろん、☆5派です。

ただ、20年前の僕なら、☆1派だったかも。

いや、僕の親でも案外☆1のままかもな。怖くて聞けないな。

 

たかが、下の歯が抜けただけで、

家族総出で、よい歯になりますようにと屋根裏に投げたり、

たとえジャンクフードでも皆でうめぇと笑いながら食べる。

そんな笑い声を、ばあちゃんが傍でにっこり振り返って聞いている。

 

この何気ない瞬間がどれだけ宝の時間か!

 

うそ臭い感動系でもなく、勧善懲悪であったり、

ハッピーエンドでもありません。

 

あまりにも弱く、不運な人達、もちろんその貧しさや、不幸の理由には、

自己責任、自業自得もいっぱいある。

どうにも成らない日常の中でも、確かにある、幸せの瞬間を決して見逃さず、

その都度キチンと感じて、大切に味わっている。

 

こういうのは、机上の勉強とかではなく、

いろんな実体験と引き換えに身体で覚えて会得できる能力なんですよね。

 

どう生きるのが自分にとっての幸せなのか、

考え込んでしまいました。