HOLGA + TRI-X 400 "FU

転職前の職場で、最後に受け持った中3の女の子のお話

彼女は、高校に入ったら写真をやりたいとの事。
へ~、何のカメラが欲しいの?って聞いた時、

即答で

LOMO

って答えられた時カルチャーショックでした。
実は、LOMOが何かを知らず、「ふ~ん」って生返事(W

イメージ 1


そのコロ僕は、すでにAria稼働率は、月、フィルム一本も行かず、
601SHのカメラで、おやつだの、オークション出品物だのをぼちぼち
撮る程度だったので、トイカメラってジャンルすら知らなかったもんな。

イメージ 2


大体、教え子が興味を持つであろうモノは、先回りして、何でも知ってるってのが
子供大人な僕のパターンなんですが、自分がまったく知らない、
しかも、なにか、凄く楽しそうなジャンルを教えられた時、少しあせるんです(W

アーティストしかり、小説しかり。

イメージ 3


その日、大慌てで、調べてみると、
なにやら、ぼんやりしたゆる~い写真で、モノクロ作品も多い渋~いジャンル
(当然、森山大道に出会う以前!)
こんなのを知っていて、好きだといえる女の子はカッコイイ。●●さん、すげぇな~と当時の
僕は感じました。

イメージ 4


まだ、デジタル一眼や本格的なレタッチソフトは高値の花の時代。
Ariaに高感度モノクロを突っ込んで撮ったところで、思ったようなものが
撮れる訳でもなく、そのときは目先の転職の方に、意識がすぐに移行した記憶が
あります。

イメージ 5


カラーで、ミリ単位までこだわって、構図と、ピントを合わせた作品って、
超高速動画カメラで撮影した一フレームって感じがします。
ジャストフィットだと大感動なんだけど、協調できる幅が狭いんですよね。


それに対して、トイカメラのラフモノクロームって、
なんとなくその方向・・・って感じがステキ。
朝、目が覚めて、いい夢だったなぁ~、どんなんだっけ?
ってジワジワ忘れていく時の感じ。

イメージ 6


当時LOMOが欲しいっていっていた女の子が、
その後、LOMOをゲットしたのか、どんな写真を撮っているのか、
その春で転職した僕は、まったく知らないんですが、
あの日の「ニコッ」っと笑って、早く高校生になりたいなぁって、
若く、希望あふれる笑顔の瞬間は、僕の中の記憶で、すでにふんわりとあやふやで
どんどん、いい方向に昇華。

イメージ 7


あぁ、くっきりした写真が残っていない事がむしろ正解の時もあるよな。