キレイに洗われて、
バーコードをきっちりと
張られたパックの野菜って、
なぜか、
「工業製品」
って錯覚してしまう。
清潔な照明、行き届いた空調
POSの電子音
ドレッシングだって、
洗練されている。
何とかビストロ~だとか、とにかく
「土臭さ」が無い。
そういうのがいつの間にか、
当たり前に成っているなと、この写真を撮っていて
ハッとした。
野菜ぐらいは、少し前の時代まで、
自分達で家族の分を、作っていた。
日が落ちてきた頃、晩御飯用に、
食べごろの野菜だけをもいでいく。
アブをタオルではたき、くっついた蜘蛛を追い払い
汗で張り付いた、ちょっと香ばしい臭いのシャツ
を気にしながら、物色。
さっきまで、地面とつながっていた
野菜をシンプルな塩や醤油で食べる。
おいしさはもとより、
生きるパワーが充電される感じがする。