スコットランドヤードゲーム 野島伸司

野島ドラマという言葉がある、というか、あった。

真田さんと桜井さんの初代「高校教師」は、最終回を見終わった後、
しばらく余韻で動けなくなった。
再放送ですらおんなじパワーがある。
「僕達の失敗」みたいな、ドラマに合う曲を引っ張ってくるのもうまい。

今見たら気持ち悪い(w)髪型のキンキの二人が出ていた
人間・失格」や、絶対泣かされないからな~!と、構えてみたのに、
案の定やられた「101回目のプロポーズ」等、どれもこれも
はずれが無くて、予告編まで見逃すまいと、きっちりとビデオ予約していた。

野球中継なんかで、録画時間がずれたりしていると、暴れだしたい
気持ちになったもの。

テレビ雑誌の紹介で、「野島の新作ドラマ」というあおりだけで、ワクワクした。

・・・時期もあった

なんかおかしい?
それほど、あれっ?
と感じ始めたのが、「星の金貨

たまたまかなぁ~と。思っていた矢先、
「高校教師2」が始まる。

うえとさんはかわいいし、成宮クンのワルさもいいんだけど、
全体的に漂う「少女マンガチック」なムードにどうも違和感

とどめは「プライド」
野島ドラマであり、キムタクドラマなのに、途中で見るのをやめてしまった。

最初は、自分の感性感覚が変わったから?
とも思ったが、再放送の「高校教師」などを見ると、やっぱり引き込まれる
から、大量生産で疲れてはるんだろうな~、才能、枯れちゃったかな?
と残念に思っていた。

そんななか、しばらく忘れていた野島さんだけど、
脚本家としては、そこそこの充電期間後の作品の「スコットランドヤードゲーム」
を、教え子の推薦で知り、期待しながらよむ。

会話の巧みさや、全体的なテンポのよさは、健在。
「キザで、ナルシストで、カッコつけ」すぎかな?と感じる登場人物達も
ラストまで読むと、いやみにならないぎりぎりに収めきる手法もさすが。

後半はファンタジー色が強く、え、その方向に行くの~って、
少し引き気味になったりするけど、
実体験を脚色したタイプの恋愛小説が多い中、
童話のような、独特のムードがあり、
よく、こんなストーリーを思いつけるな~
と、うらやましく思った。

あ、でも、ドラマだったら、変に美男美女まみれで、クサクナリソウ(W)

野島さんは、もう少し、小説だけで楽しみたいと思うのは、
俺だけじゃないはず?!