寒剤を使った実験観察を行う。
寒剤といっても、
食塩+氷で、マイナス20℃を作るのでは、さほどたいそうな実験は出来ない。
かといって、液体窒素は本格的すぎ。
ドライアイス+エタノールが作り出す、
マイナス70℃が、それほど、大きな危険もなく、
且つ、日常とはかけ離れた冷たさを体験させるのにちょうどよい。
お決まりの、
バナナで、釘を打つ、
ハナを凍らせて粉々に砕く
輪ゴムの変な弾性を観察する
このあたりを試した後、いつものお楽しみ
「食べ物系」
基本は、袋に小分けに入ったお菓子をどんどん
ビーカーにほりこんで、冷やしてみる。
冷凍庫で冷やすのと、実は対して変わらないんだろうけど、
瞬時に「カチカチ」
に成る様子が、何度試しても面白い。
面白かったのが、
「冷凍チョコクリーム入りマシュマロ」
「冷やし、ピーナッツ」
「冷凍缶詰フルーツ」
マシュマロのほうは、変なぱきぱき、さくさく感が病みつき。
ピーナッツは、食感がなんともいえない「硬質」
なものに成る。
缶詰のみかんや、パインは、急冷しすぎると、白く変色し、
味がなくなってしまう。
もう一つ、実験の結果判明したのが、
人の「舌」の凄さ。
口の中に入れる前に、舌にくっついてしまわないか、
少し心配したけど、
人間の舌は、100℃のお吸い物をうまく適温に変身できるのと
同様、マイナス70℃のおやつも、特に問題なく食べる事が出来る。
ま、量にもよるだろうけど。
実験終了後、
エタノールをロートで、試薬ビンに戻す。
見た目は、冷たそうに見えないエタノールも、
マイナス70℃まで冷やすと、ドライアイスをとり除いても、
簡単には、元の温度に戻らない。
小さな気泡が、炭酸水のようにしばらく発生し続けているので、
ふたをせずに、放置した。
20~30分たって、もう大丈夫かな?
とチェックしようとすると、試薬ビンにびっしりと霜が!
耐熱は、気にするけど、耐冷は、あんまり意識していなかった。
割れたり等は無かったけど、ちょっと怖かったかも・・・
それにしても、ギネスによると、南極での瞬間最低気温はマイナス80℃!
日本の旭川でマイナス40℃からしても、おなじ地球上とは思えない。
マイナス70℃の凄さを、数字以外の実体験で知った後だけに、
南極のすさまじさは想像を絶する!