助けた亀

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汚れた川だって?
いやいや、ずいぶん
ましに成ったから最近、戻ってきたのよ。
 
 
 
note
表現ではなく記録するために撮られた写真
 
人間の目は横に二つ並んでいるので、
横位置は自然に見ることができますが、縦位置はそうはできない
 
とてもシンプルです。だから強く美しく感じられます。
特別なものは何も写っていません。
それでいて、特別なものが写っているように見えるのです。
ここ以外のどこにも存在しないものが写されているからでしょうか。
土地が持っているアリバイのようなものを強く意識させます。
 
この一枚が入ったことにより、向こう側とこちら側を感じさせつつ、
それがつながっていると思えるからです。
 
どんな状況なのでしょうか。何もわかりません。
それだけに想像する余地を生みます。
女性の姿があることで、画面全体がぐっと締まりました。
心象風景に見えてくるからです。
 
受け継がれ、けっして廃れることのなかった配色の妙。
 
よく街を歩き、注意深く探しているのがわかります。
だから、偶然でありながら、必然の光景に見えてくるのです。
 
わからないからこそ、魅力的です。ぼんやりかげんが効いています。
 
微妙なズレを感じます。それが魅力です。
どこか乾いているのです。
それは看板などの虚像を現実世界に取り込んでいるからです。
 
二つの関係が言葉などなくても伝わってきます。
2体で一つといってもいいほどの密接さと、濃密さがエロティシズムを生みます。
あふれる光によって、別の世界に感じられます。
乗客が一人もいないのも効果的です。
閉まる(開く)寸前のドアも緊張感を高めています。
 
どこか抜けのよさと軽やかさを感じさせるからでしょうか。
コメントには「見えないけど感じるなにか」とありました。
確かに、考える前にシャッターを押している姿が目に浮かびます。
構図、色味などのバランスが決まっています。
ふっと風が立つ写真です。
 
けっして珍しい風景でもありません。
駅で当たり前のように見かける光景といってもいいでしょう。
しかしなんともいえない孤独が漂っています。
作者の心のうちが、こうしてかたちになったのだと解釈しました。
 
人の姿が、切れてしまいそうなほど端っこです。
それに対して松が存在感をもって迫ってきます。
このアンバランスさが最大の魅力です。
もっといろんな挑戦ができそうです。
 
何気ない写真です。でも、強いです。何故そう思わせるのか。
答えは「リアル」さとか「事実」に関係しているからです。
写っているのは本当の親子でしょう。
撮影者の妻と子でしょうか? 
本当のところはわかりませんが、ここには作られたものが微塵もありません。