現実カワイイ女の子像 川島小鳥 トリコ

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FAN限定記事にて先行でお伝えしていた
川島小鳥写真集 トリコ」
ファーストインプレッションです。

発売前に予約してでも買いたいと思うアーティストの作品って、
音楽も含め、ほとんどなくなってしまったので貴重ですね。


作品のほうですが、

「東京+少女」

というテーマで、予想通りの濃~いコテコテの小鳥節。
実在する「近所でカワイイと有名な女の子」感が突出しています。

南国での水着フォトもなく、
フリフリや、きわどい衣装での、挑発的なポーズも一切ありません。
ファッション雑誌でよくあるような、
無理やりに上がった口角、前歯をむき出しにした業務笑顔もありません。
カメラの性能テストのような、多灯ストロボで、瞳がギラギラ輝きまくって、
ピントがキレキレのスタジオ写真ではありません。
JK達が、ブログやホムペ、ツィッターにのせるような、
カメラを極端に上目使いにして、変なピースをしているプリクラ風、
自撮りギャルフォトでもありません。


そういう作品群って、消費されるためにすごいペースで超大量生産されているので、
もはや空気のように、「なにも感じない」んですよね。
絶対領域だ!たって、鼻の穴膨らませるのは、最初のうちだけですからねww
非現実は、すぐおなか一杯に成ってしまいます。


トリコ

そこに写っているのは、
アスファルトとビルのコンクリートにはさまれた青空と女の子
雨の日の安ビニール傘に乗る雨粒越しの少女
都市での日常感、生活感が滲む中でのポートレートです。
時間さえ許せば、いつまでもゆっくり鑑賞したくなります。


新学期のクラス替えで、こんな子がいたら、
引越しした先の近所にこんな子が住んでいたら、

そして、夕景ちょっと前の色温度の低い光や、
花壇の花の香り、雨音の中で、何度も出会っていたら・・・

そんな心地いい人間観を繰り返したら、
そりゃ~男子は、雁字搦めの「トリコ」に成りますよねw
俄然、人生をがんばってしまいます☆


いつもながら、
自分の望む方向性の作品を安定して作り出せる
川島小鳥氏の才能と体験に心地よく嫉妬しながら。

おすすめです。