レオスカラックス ボーイ・ミーツ・ガール

テレビを観るときは部屋を明るく!
なんて、キャッチ、はいりますよね。
確か、ポケモンフラッシュ事件以降かな。

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映画館は、依然として真っ暗な中で上映されますし、
僕は、映画を自宅で観るのであれば、
部屋を真っ暗にしないと観れないタイプです。
もちろん、観るのは「深夜」。昼間とかで、近所のちびっ子たちの外で遊ぶ声なんかが
聞こえてきたら台無しですからね。
おつまみや少しのアルコール、クッションなんかをしっかりと用意して、さぁ、観るぞ!と
気合を入れるところから始まります。

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今夜は、レオスカラックス監督のボーイミーツガールを先ほどまで鑑賞していました。
あらかじめ、少しネット等で予習していたとはいえ、
想像通り、なかなかの難解さで、ぼさっと観ると理解がおっつきません(W

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千葉繁の批評で、同じく難解な映画が多い、押井守監督の作品に対して、
「一度観てわからないから、何度も楽しめる。あれこれ、深読みできる所がイイ」
といってたのを思い出しました。
普段だらだらと、明るい部屋でのんびりみる、大作映画や、テレビドラマとは大違いです。

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作成されたのは、80年代中期ですので、十分カラーの時代ですが、あえての
モノクローム。しかも、ほとんど全編が「夜」が舞台。
水のしずく、人物に当たる照明が壁に落とす影、ホコリっぽいコンクリの匂い。
カットが切り替わるごとに、逐一、一時停止して、鑑賞したくなるシーンの連続です。

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普段、僕が、自身の心象風景の表現として楽しんでいる「ラフモノクロームフォト」が
そのまんま、動いている興奮です。これはたまらん!
正直、ストーリーやBGMは、この映像美を楽しむためのおまけとして一回目の鑑賞時は
深読み等は後回しにしました。

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監督は、撮影時23歳。23っていったら、俺だったらまだ大学生じゃないか!!
同じ恋の物語でも、失恋でぎゃ~ぎゃ~悲しんで、腹いせで、オーディオの買いあさり
に走る程度だったなぁ。
天才と、凡人の大きな大きな壁ですね。

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当時のレオスカラックスの感性に、実年齢で15年ほど経験をつんで
ようやく追いついた感じです。やっと、「うんうん」と理解できるような
苦楽をつんできたかなと。たぶん学生時代に見たら、??だったかも(W

ネットを拾っても、あまり、多くは語られていない、この
ややマイナーながらも、コアな映画である
ボーイ・ミーツ・ガール
どうせなら、ブルーレイで出ればいいのに。
それなら、PS3と大型TV、年末に買う(W


最後に、
この映画を観るチャンスをいただいたT氏へ

僕らはこうして、今も孤独だ
なにもかものろのろと重くあまりにも悲しい
じきに僕は年をとる
そしてやがて待ちわびた終わりのときが来る