擬似3D スプライトレースゲームという時代

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セガアウトランのデモ映像をはじめてみたとき、
あまりにも衝撃を受けて、お金も入れずにしばし
凝固して見入ってしまう。

何がすごいって、頭上を
超高速に通り過ぎる巨大な遺跡や、雨雲、
グランドキャニオンの底を崖ぎりぎりに走る
恐怖感と裏腹の無茶苦茶なスピード感

当時のレース、ドライブゲーといえば、
道路わきにたま~に看板がひゅんと
通り過ぎるぐらいだった。


道路以外の通り過ぎるオブジェが、スプライト拡大縮小処理によって
びっしり、連続で高速スクロールされ、
あたかも、本物の壁のように見える
「擬似3D風景スクロール」を本格的に導入されたのがこのアウトランだった。

その後、パワードリフト、スーパーモナコGPで、
擬似3Dに磨きがかかる。
それは、道路自体も、一つ一つのパーツとして連続レイヤーされて、
表現されているということ。

今まで、のっぺりしていた、道路。
それが、荒々しい、アスファルトや、砂塵をイメージさせるオフロードの
表現が可能に。

当時、ポリゴン3Dは、ハードドライビンやウイニングラン等、
おそ~いものしか存在せず、
追跡型レースゲームで、スピード感を楽しむには、
この擬似3D スプライトレースしかない黄金時代が続く。

そうこうしているうちに、アーケードハードもついに32ビット化。
真打ラッドモビールが登場。

半透明処理された、フロントガラスに降り積もる雪や、雨をワイパーでぬぐい、
空気遠近法を利用した、コースの立体感、奥行き感。

コンシュマーハードで出来るレースゲームといえば、
まだ、アーケードのアウトランにすら追いついていない頃、
ゲーセンの、ラッドモビールが作り出す映像は、
半世紀先から転がり込んできたような近未来のイメージがあった。



バーチャレーシングショックで、一気に、
時代がハイフレームレートポリゴンに、そして、
デイトナUSAで、テクスチャーマッピング導入
PS発売、リッジレーサーが自宅で出来る時代に・・・


そんな時代の最後に出たのが、

アウトランナーズ

スプライトレースゲームの終焉にして、総決算。
これ以降このジャンルは、絶滅してしまう。


90年代初頭、ゲーセンのゲームは、個人では、絶対に手が届かない
超ハイエンドな技術が導入されたものであった。

だからこそ、投入する¥100がちっとも惜しくなかった。

最近、どうした?

もっと、ゲーセンでしか出来ない、
超ハイエンドなハードでワクワクさせてクレよな。

まずは、セガさんから!