
現実と非現実のあいだにあるような、静寂と孤独、そして懐かしさと不安が交錯するような、宙ぶらりんな雰囲気を持つ空間や時間
心細さと、それでもその心細さの中にこそある束の間の安息

人がいるべき時間帯に人がおらず、静かで不気味な雰囲気
必要以上に物語が存在しない事で妄想させられる

かつては賑わっていたであろう場所が、静まり返っている
あえて多くを語らない
レトロブーム

人の集まる場所が、人っけがなく、時間が止まっている
なぜ?が恐怖心につながる
フィルム回帰、オカルト、大型オーディオ

目的が不明確で、どこかへ繋がっているようで繋がっていない、現実離れした空間
通路や壁などの境界線の空間
オーディオ専門店の絨毯の柔らかさと匂い

人生の大きな変化に伴う、先行きが見えない不安な時期
意識レベルに関する言葉
LEDではなくフィラメント、放電管、そして炎

「以前の日常」と「新しい日常」の間に挟まれたリミナリティ
不気味なのに癒される
SFでもホラーでもない中間地

人が通常存在するはずなのに不在である無人の人工空間
無人&屋内だけがリミナルスペースというわけでもない
感じるかどうか

不気味さや既視感、そしてノスタルジアといった独特の雰囲気を醸し出す美学
何かがあったのではないか――しかし分からないという、繰り返される答えのない問い
没場所性・最大公約数的な無機質さ

空間が本来の目的を果たさず、日常の中に潜む「異質な空間」として認識されることで、想像力と記憶に共鳴する
知らない人の知らない場所

建物や場所は存在するものの、そこに人の気配がないこと
物語が始まる前の中空に留め置かれた状態
エモいと懐かしいは表裏一体・使っているところを想像できるか否か

独特の既視感と不気味さ、同時に安らぎや懐かしさ
人物がいても静けさと宙づりの時間の間にある奇妙な孤独感
もう終わっていくんだから、それに向き合って作品を作る

恐怖の感情に留まらず、人々の記憶と想像力に深く共鳴、現代の「不安と恐怖の美学」
恐怖と癒しの同居に留め置かれている

人の気配が全くなく、不穏さや郷愁、物悲しさを同時に感じさせる、日常の中にある「境界の空間」
何かが終わってしまった跡
神様から見れば人はみな病床の少女

恐怖と魅力を兼ね備えた美学
チルアウト・ミュージックであるアンビエント・・心細さと静寂
恋愛と恋愛のあいだの孤独な生活
かならず、繰り返しそこに立ち戻される

人がいないはずなのに存在が感じられる、人工的な空間
逆に積極的に関与してくるものがないぶん、それは「癒し」や「くつろぎ」にもなりうる

超現実性、郷愁を感じさせ、不安と同時に魅力をもたらす場所
夜道でそこだけ明るい光を放つバーを外から眺める徘徊者的視線

かつて見た、あるいは存在したかもしれない空間への懐かしさ
夜道をさまよう孤独

見慣れたはずの空間が異様な雰囲気を持つことで生じる恐怖感
都会のなかで何にもアクセス出来ない状態に留め置かれていることの
孤独、寂しさ、心細さ

本来あるべき機能や人々が不在になることで、空間に異質さと既視感が生まれ、人間の潜在意識に働きかけて、幼い頃の恐怖や無意識下の不安を呼び覚ます

人がいるべき場所に誰もいない状態は、何かがおかしい、何が起こったのだろうという不安を引き起こす

場所の機能や文脈が失われ、時間が止まっているかのような感覚が、現実感の喪失と恐怖を増幅させる

どこかで見たことがあるような、しかしどこか違うと感じる空間は、既視感とともに「この先には何があるのだろう」という未知の不安を呼び起こす
出来事と出来事にはかならず「あいだ」がある

幼い頃の恐怖や無意識に刻み込まれた不安を刺激し、心理的な不快感やぞっとする感覚につながる
バックルーム的空間に迷い込む