世の中をわかった気になっていた時期があった
個人の努力によって勝敗が決まると信じていた
昼間からぶらぶらしているような大人を見るにつけ
努力不足だからそんなざまなんだろうと思っていた
敗北者達め
酔っ払って、世の中が悪いだの、
政治が悪いだのと喚き散らしている無能な人間たちよ
絶対にああはなりたくないと心に決めていた
努力の熱狂的な信奉者だったから
環境のせいにするのは卑怯だし、
努力でなせないことはないと信じていたからだ
時が流れ、僕は大人になった
昔、小馬鹿にしていた取り柄のない大人に
必死で努力してきたけど、
どういうわけか、このざまだ。
努力がたりなかったんだろうか。
世の中をわかった気になっていた自分が恥ずかしい
すべてが自分のせいだと思ってない?
それは謙虚さにかける考え方だ