ムービックスDAYを活用して
数カ月ぶりに映画を観ようと。
動機は最新機材で撮影された現代のモノクロ映画を楽しもう!
単純に映像美を味わいたいという感じで、
前評判や、予習は極力なしで鑑賞開始。
モノクロ映画ならではのハイコントラストや大口径レンズでのボケ量の美しさ
21:9構図や夜や雨の陰影に集中できて非常にドキドキします。
夜間や、雨のシーンは被写体として魅力的でも
自分で撮るのは機材的にも技術的にも非常に難しいんですよね。
それを大画面で存分に味わえる体験はすごくリッチです。
それがですよ、当初は映像美目当てだったのですが、予想外のストーリーそのものの重厚さに
ドキドキしながら結末まで一気に楽しみます。
ホラー?サスペンス??
ジャンルが全くわからないまま進んでいくのですが、
めちゃくちゃ深くて引き込まれますね!
ハラハラするシーンに女子かよというように、
顔を覆ってしまうぐらいでしたw
この映画で一番感じたのが、
今どきの貧乏=負け組と、お金持ち=勝ち組に
知性や、教養的な違いはほとんど無いってことですね。
紙一重の運で、今すぐにでも入れ替われる程度の差しかない。
それなのに、お金持ち側になると、そうでないものを醜く蔑み、
貧乏側になると、激しく嫉妬する
実に人間臭い不条理です。
何も不自由なく豪邸に優雅に暮らす社長家族が
さほど幸せそうに見えない。
今社会ニュースになってるアンジャッシュ渡部と佐々木希夫婦のような
おままごとのような家族と同じものを感じました。
ウシジマくんのエピソードにもそういうのあったな。
豪雨一つでトイレから汚水が逆流する
レベルの貧民街で暮らす日常を繰り返す事で付いてしまう
「負け癖からついてしまう卑屈さ」これも哀れだな。
単純な加齢臭、風呂に入らない体臭や安い洗剤の臭さとかとは
別次元の「諦め、嫉妬や劣等感の積み重ねからくる下品な臭さ」
作中では地下鉄の匂いとも形容していましたが、
確かにそれもわかる気がします。
それじゃあ、
どう生きるのが正解で、成功者なのか。
嫉妬されないお金持ち
蔑まれない貧乏
その間をその時時のタイミングで
揺らぎ続ける人生
そんな感じかな。
いつもなら2本~3本ハシゴするのですが、
今みたいのはこのモノクロ映画ぐらいだったので、
時間を持て余して、
遅い昼ごはんを2件ハシゴで食べまくりましたw
その記事はまた別にて。
食べすぎで、その後本屋で情報収集と思ってたのに、
しんどくなってそそくさと帰り、
仮眠したら、すでに夜!
慌てて筋トレとランニングをしたらもうこんな時間です。
今日は一日ワープした気分ですが、
この映画をこの日に見れた事は幸運でした。