クロノス7月号を立ち読み。
この雑誌は僕が最も愛するブランドの一つ
「Sinn」(シンじゃなくジン!)
の特集をちょくちょくやってくれるので楽しみにしています。
今月号は「103」の特集で、20年来Sinnファンを続けてきた
僕でも知らない珍しい研究報告があって、
雑誌の特集にしてはなかなか力が入ってるなぁと。
これ、担当の方が、本当に「好き」で記事を作っているのが
よくわかって好感が持てますね。
提灯記事前提でメーカーの広報から頼まれた新作紹介ページとか
正直あんまりおもしろくないもんな。
103は僕がはじめて時計屋で実物を見て感動した機械式時計で、
はじめて買った機械式時計でもありました。
当時すでに月給一ヶ月分ぐらいの定価でしたが、
学生時代のヲタク系お宝(主にメガドライブのレアゲー!)を黎明期の
ヤフオクで売りさばいて資金を作ったなぁw
ちなみに、当時3万で売ったジ・ウーズが、今は15万だとか!!!
もうここまで来たら、逆に売れんわww
その後、103は食っていくのに困った時期に
転売しちゃったのですが、色々運良く生活が落ち着いてきた頃に
再度手に入れたのが、103の発展進化でヘルムート・ジン氏最終傑作の
一つ「41J」なんですよね。
クロノスの103特集も流石に、クロノシュポルト 41Jの事を扱うことはなく、
超ファンの僕からすれば少し歯がゆいような、でも独り占めしておきたいような
不思議な気分になります。
この数年、世界先進国から日本だけが没落して、
国際的な価格が前提の機械式時計の価格が相対的に
えげつない事になってきていました。
0年代なら、「高級時計趣味」をたとえ低所得者層でも一点豪華趣味としては
ギリギリ楽しめたジャンルだったのが、今は到底楽しめないと。
Sinnの中ではスタンダートモデルの103ですら、定価45万!!そんな馬鹿な・・・
高級時計専門雑誌なんて、休刊相次ぐカメラ雑誌よりも先に滅びる
寸前というイメージでしたが、この数ヶ月のコロナで
世界中が引っ掻き回されて、高級時計の価格が超大暴落中なんですよね。
大暴落というより、20年前の価格に戻ったという印象でしょうか。
Heuer1550の民生用Sinn155なんかも、しばらく100万円安定だったのが、最近は
50万を切る出品もしばしば。
お金持ち達が没落しただけで、
もともとの低所得者層はこれ以上下がりようがないという皮肉。
まぁこの数年、世の中結構不公平や理不尽で社会均等が崩れてた感があったので、
貧富の差リセットが起きるならコロナの正の功罪かと。
コレをきっかけに当時の僕のように、若いファンが機械式時計の魅力に目覚めて
この業界が活性化されたら面白いなと楽しみにしています。